タイ中北部の無名3コース、一気通貫ラウンドレポート<2025年5月5日>

タイ中北部の無名3コース、一気通貫ラウンドレポート<2025年5月5日>

 週末、金曜日の1930時、スマホに音楽と怪談朗読を詰め込んで、自宅を出発。高速道路に入って、サービスエリアのコンビニでお茶を買ってから、途中、止まることなくバンコクを抜けアユタヤへ。帰宅ラッシュも終わっており、約1時間で32号線に合流。

 深夜の一人運転は、よく『トラックも多いし、道も悪いから危なくない?』と質問されるが、特に、アユタヤから北へ向かう32号線は、イサーンに向かう国道2号線に比べて高低差もカーブも少なく、整備されており快適だ。

 真っ暗な道をいろいろなことに想い馳せながらのドライブは、結構心地よい。タイ全土のゴルフ場を回ろうと考えて、早、十数年。後ろに何度もずらしてきたto do listのいくつかをこの旅で削除できると思うとウキウキする。今回は中北部のピサヌローク、ウトラディットにある3か所のゴルフ場を回る予定。

 バンコクを出発し、ナコンサワンのバイパス抜けるまでに270キロ3時間半。そこからピサヌロークまで2時間110キロ。まず最初にと考えている、ポンピラームスワンナーム&GC手前のコンビニが併設するガソリンスタンドに到着したのは深夜1時過ぎ。ちょっと窓を開け、エンジンを切って、座席のシートを倒して仮眠。。。。

 セダンなので、寝心地悪くほとんど眠れた実感ないまま、朝の5時に。コンビニでおにぎり、飲み物を買って食べ、ゴルフ場へ向かう。

 0600時、意気揚々とポンピラームスワンナーム&GCへ。大先輩のティーチャー中谷さん曰く、タイのゴルフ場で一番レイアウトが楽しいコース、と絶賛していたのでワクワクする。

ひっそりとしたクラブハウス、ぼろぼろ

川に囲まれた島の中にあるリゾート。誰もいません・・

十数年前来た時には、もっと活気があったのに・・・

あの渡し船にカート乗せて対岸に渡ります

これがクラブハウスへの入り口。探すの難しいっす

かつてのゴルフ場の栄光をちょっとだけしのばせる看板

 ところが、ゴルフ場がある辺りまでは順調だったのだが、何故か、どこを探してもクラブハウスへの入り口が分からない。道沿いの小さなゲート横に大きな看板はあるので、自動車で入ってみたが数メートル進んだところで舗装道が途切れてしまい、芝の生えるゴルフコースになってしまった。。。。コース上に誰もいないし。

 グーグルマップを見ながら、行ったりきたり繰り返し、航空写真モードからクラブハウスらしきものにつながる道を見つけ、やっとのことでそれらしき入り口を発見。

 進んでいくと、、、しばらく動いていないと思われるようなカートの群れを過ぎ、ボロボロの人気のないクラブハウスの残骸が! 10年以上前にクラブハウスに寄ったときの朧げだが、あのイメージはどこにも残されていない。

 暗がりをよく見るとタイ人の男性が一人、何かをしている。

 自動車を降りて向かうと、廃墟かと思われたクラブハウスは、営業しているようで韓国語の張り紙がそこら中に。それで、スタッフと思われるタイ人男性に『プレーしたいんだけど・・・』とお願いすると『今、改修中でコース閉じてるんです。来週ぐらいに再開予定だけど』とショックな回答が!!!

 うーーーーーーーー、ここまで来てこれか・・・・、さんざん田舎のコース、ほぼ無名なコースを回ったが飛び込みでラウンドできなかったことは一度もない。100%歓迎される。だから、今回も、行けばなんとかなるという考えできたが、初めての玉砕!

 まあ、クラブハウスへの入り口を見てもわかる通り、一般人の来場は全然想定しておらず、韓国人業者が韓国人のために借り切ったゴルフ場。スワンナームとあるように。以前、開業当時はタイ人観光客相手の、水で遊べるテーマパークで、それにゴルフ場と宿泊施設が併設されていたのだが、ピサヌロークの、それも街から数十キロも離れたこんなところに、需要もあるわけなく、テーマパークはじきに廃業。残されたゴルフ場も寂れていくばかりだったところに、越冬韓国人ゴルファーの需要に恵まれ、なんとか生き残っているという風情だ。

 次にいつ来られるかわからないが、そのとき、このゴルフ場は営業しているのか? そんな心配をしてしまった。このありさまなら確実につながる電話番号もなさそうだし、事前にどうやって確認しようか?

 気を取り直して、隣県ウトラディットのピチャイダープハックGCへ向かう。ピチャイダープハックGCはウトラディットの街の中の陸軍基地内にあるゴルフ場で、0800時頃到着したが、何故か一番乗りの模様。チケットを販売する窓口が開いておらず、キャディさんにカート探してきてもらい、後払いOKで、ラウンド開始。

インの途中に出現するおまけホール。パー3

 1番ホールに立った感想は他の軍隊コースと同じく、野芝で、フラットなフェアウェイのゴルフ場。メンテもそこそこされていて好感高し。それから、全体的にグリーンが小さいので、アプローチ寄らないとパーが難しいかな? 9番ホールまでは、悪くないな~という印象だったのだけど、、、10番から全体的に雑に。芝の付き方も、レイアウトなにかも雑で、ついでに妙に難しい。別のコース、という感じ。ティーショットも狭いし、激し過ぎるドッグレッグだったり、ライも悪いしで、大変なことに。。。。キャディに尋ねたところ、10から18番は後から追加したホールとのことで、だからこんなに違うんだと納得。

 まあ、グリーンフィ300バーツ、キャディフィ200バーツ、カート500バーツという値段で遊ばせてもらったので大満足。1000時頃終了。

 ここから、ピサヌローク県に再度戻って、シルバースターGCへ。タイ国家警察が管理する唯一のゴルフ場で開業から11年。開業当時の写真、それからグーグルのレビューなんかを見て、いろいろ想像していたけど、到着してみたら、それらすべてを打ち砕くような無惨なゴルフ場、の一言。

 とにかく、一目見れば、全然メンテが行われていないことが分かる具合、ティグラウンドからフェアウェイ、バンカーがめちゃくちゃ。まったく整備してないでしょ!と諦めに似た鈍い怒りを抱きつつ、でもカート込みで950バーツなら妥当性は十分だと自身を納得させてラウンド開始。フェアウェイにドライバー打っても、セカンドショットは、でこぼこのベアグラウンドからで、難しいショットの連続。なんだけど、こういうゴルフ場で、散々鍛えられてきただけあってか、そこそこのショットが打てて、妙な自信がつきました。笑

 ギャンブラーのために『グリーンだけは整備しています』とキャディさんが話すように、確かに、青々してるけど、芝が伸びまくってボールが転がらない。アヨダヤリンクスのフェアウェイと、ここのグリーンが同等レベル。

 ラウンドしながら、軍隊コースはメンテは悪くないのに、同じ国家公務員の警察が運営するゴルフ場はこんなにひどいのか? を考えてみる。

 おそらく、軍隊コースは、業務の一環で下級兵士たちが、コースの水やり、草刈、土木工事を追加コストなしで実施できるんだろうと想像。でも、警察という組織は、そういう業務に携わる人員がいないので、外部業者に委託する必要があるんだけど、ご存じの通りゴルフ場の維持には大きな費用がかかる。その経費も、税金から捻出することになるので、予算請求、承認なども必要で、そうなると「ゴルフ場にそんなにお金かけていいの? ゴルファーの払うお金で回すのが筋じゃないの? 赤字だとしたら存続する意味あるの?」ということで、予算が下りず整備ができない状態なんだろう。そもそも論になるけど、ここにゴルフ場を作って、最悪、損益ゼロで回せるという計算は甘い。(そういう、甘い収支予想で作られたコースは世の中にたくさんありますが)

 プレー終了後、スタイルいいけど40過ぎた、今日のキャディさんが電話番号くれました。ホテルに呼んだら来てくれたのかな?

 昨晩から600キロ近く走って、さらに2ラウンドもしてヘトヘト。昼過ぎにはプレー終わって頑張ればナコンサワン、チャイナートあたりまで行けないこともないのだけど、この日はピサヌロークに宿泊。

 ホテルはネットでしらべて老舗パイリンホテルに、朝食込み800バーツ。駐車場が思いのほか狭かった。それよりも、部屋は古いですが清潔感あって、まあOKかな~と油断していたら、朝方、トイレに入ろうとしたら、巨大なGが扉に張り付いていた。ギャ~

 というワケで、ここには二度と泊まらない。Gがでるなんて許せん。

 ちなみに、ホテルの近所にJipitiという喫茶店があり、雰囲気が良くて、豆が入ったパンが極上。それからホテルのすぐ横にソー・ルート・ロットという老舗タイ料理店があり、味は極めて普通だけど、一世代前の料金で食事できるのでお勧め。