伝説(?)のアヨダヤリンクスを、ハンディキャップ約10前後の男が語ってみる<2019年5月12日>

伝説(?)のアヨダヤリンクスを、ハンディキャップ約10前後の男が語ってみる<2019年5月12日>

バンコクから約70キロ。〃広さ〃に一切の制限を設けることなく、理想のレイアウトを追及したらこんなゴルフ場になりました、って感じの広々爽快かつ難解なリンクスコース、アヨダヤリンクス

アユタヤの古い地名である〃アヨダヤ〃という響きに含まれる重厚さと貴族的な上品さに相応しい、タイゴルフ場の最左翼に位置する、ちょっと伝説的なゴルフ場。メンバーとゲスト以外を頑なに拒んでいるんだけど、運命的な巡りあわせか、数十回ラウンドする僥倖に恵まれた庶民ゴルファーの私が、下から目線でこのコースを語ってみたい。(よって、もちろん、メンバーではありません。。。)

ちなみに、私のアヨダヤリンクスでの平均スコアーは90.8(青ティ)。

それでは、まずアヨダヤリンクスがどれぐらい凄いか、軽く挙げてみましょう。

・入口門から緊張。警備員のやる気が違う。メンバーの紹介がなければ、くぐらせてもらえない。
・駐車場からVIP待遇。自動車停めたら、すぐにロッカールーム入り口。
・練習場からしてすでに最高。絨毯の様な芝の上から、実球を思う存分打てる。
・お客さんが驚くほど少ないのでサクサク回れる。人でごった返すとか無縁。
・キャディが極上。無駄話もないし、ソムタム食べだす子は絶対いない。動きもキビキビ。
・メンテナンスが兎に角最高。欠点が見つけられない。(エアレーション時期を除く)
・クラブハウスはいつもピカピカ。これまた欠点が見つけられない。
・毎ホール、緊張感あるレイアウトが連続していてどこかでハマる。飽きることがない。
・細かいことだが、ロッカールームの冷え具合が素晴らしい。
・受付の女の子が美人揃い。。。。

あえて欠点と言えば、
・アプローチが難しい。グリーン周りは芝が薄いので、ウェッジ刃先の正確なコントロールが必要。
・ロングアイアンやらFWを多様するので、まずグリーンに乗らない。寄せワンないとパーがゼロの日も。。。
・体力必要。もう暑いし、難しいしで、カートに乗ってラウンドしても失神しそうになる人も時々。

まあ、一言で表すなら、〃峻厳苛酷なコース〃です。神の前を歩く敬遠な修道僧のように、うつむき、罪深いショットを反省しながら18ホールの巡礼をする、と言えばいいでしょうか。ですから、大いに楽しめるというコースではないかもしれません。マグレのナイスショットすらイメージできません。接待目的で大切なお客様をアヨダヤリンクスにお連れした場合、機嫌を損ねてしまう可能性がありますので、ホント気を付けてください。。。。

ちなみに、私が苦手と言うか、特に気を付けているホールは以下の通り。

朝、1番ホールのドライバーの緊張感がたまりません。右はコースに沿ってずーっと池。問題なのは、200ヤードぐらいに出現する左奥に伸びていく池。これかなりが効いていて、少し左に飛び出して軽くドロー始めちゃったりすると、いきなり池ポチャで、池手前の3打目が凄い距離残るんですよね・・・ で、朝からダボやトリや酷い時には二桁出発もあります(泣)。ドライバーが成功したときなどは、つい超自然的な存在を信じてしまうぐらい。まあ、左の池埋めてくれれば解決する話なんですが。。。。

5番の長いパー4のセカンドショットは残りの距離に対して1番手短くてOK。多分、これで届くし、届かなくてもグリーンが受けているので手前からなら花道からでもバンカーからでも寄せやすいです。逆に、ピンをオーバーしてラフまで行くと大惨事の予感しかしなくなります。

アヨダヤリンクスへ来るのに『あっ、俺、バンカー苦手、えへへっ』とかは、遠足行くのにおやつ忘れてたレベルの絶望が待っていますので、バンカー、猛練習してから行ってくださいネ。

6番はセカンドショットがつま先上がりの左上がりというシチュエーションに遭遇すること多々。おまけにグリーンが特に難しい。このホールはピンポジションを確認し、ライと相談した上で、よく考えてからショットすること。さもないと、これまた大惨事間違いなし。

8番パー5はドライバーショットに対して絶妙な位置にクロスバンカーあり。左のバンカーに入ったら、セカンドショットでクリーク越えるのは諦めて、無理せず3打目でグリーン手前まで持って行くことを考えましょう。グリーンも高低差が激しいのでピンポジションをしっかり確認してください。無理矢理攻めると厄災級レベルの結果になります、超危険!!!

9番はセカンド地点から見えるレイアウトが盛り上げてくれます。右から回り込んで大きく受けているグリーンがあり、手前はバンカーやらラフ。そして池。奥にはクラブハウスが見えるので、もしかして、受付の女の子が俺のショットを見ている? と自意識過剰で勝手に緊張。ピンの上につけると、ほぼ3パットになるので、どう攻めるか考えて打たないと後悔。

13番のパー5の目玉はなんといってもグリーン。ピンが中間よりも少し下に切ってあることがほとんどなのですが、ここは上に付けるとパターが止まらないし、下につけようと思って狙ってショートするとグリーンを逆に転がり落ちて池に入ることも。ここの3打目は、各々の『必殺技』で攻めるしかありません!

15番のグリーンは馬の背。できるならグリーンの右側から攻めたいんですが、セカンド地点からはバンカーで狭く見えるし、林なんかも出ているので打ちにくいです。ピン左側はラフまでこぼれやすくなっており、アプローチで寄せワンが厳しいレイアウト。

18番はとにかく長い。気力も体力も残り僅かな状態で、正直、厳しいホール。セカンドショットも結構距離が残ります。さらにグリーンも左から右に、池方向にかなり下っているので、ここもピンの位置を確認しましょう。

グリーンも滑らかで良く転がります。3パット、4パットも結構あります。ですから、狙ったところに落とせる腕はなくとも、ピンとグリーン斜面の関係を考えて、精一杯のショットを放つことに集中しないと、プレーがダラダラのグデグデに。叩きすぎて『俺、なにやってるの。。。』という、ゴルファーなら分かる、あの非常に虚しい気持ちに襲われてることも度々。

まあ私の場合は、兎に角、毎回、毎回コースに打ちのめされてばかり。根が変態なのか、往復ビンタ喰らって、踏みつけられて、もう脚も手も頭もフラフラで、さらにアユタヤの激熱な太陽に晒されて気絶寸前、疲労困憊になるんですが、時々、ホント、時たま、コースをうまく攻められた瞬間の快感が忘れられないし、ここで、ヒリヒリしたプレーをしていると、忘れていたゴルフに対しての情熱や、真剣さが甦ってくるんです。

以上。

最後に。ゴルフとは関係ないのですが、ハーフ終了後の折り返しの休憩で、クラブハウスが飲み物と軽食を用意してくれるんですが、果物と一緒に出て来る小さな菓子パンが極上に旨い。特にクリーム入りのパイは、『こ、これは~!!!!』というぐらいに感動的。アヨダヤリンクスに打ちのめされ傷ついた心に優しく響くからだろうか、毎回、楽しみで仕方ないです。

それでは、皆様の御武運と神のご加護がありますことをお祈りしております!