〃名門〃タイカントリークラブって紹介されるけど、そもそも名門って何なの?<2020年11月30日>

〃名門〃タイカントリークラブって紹介されるけど、そもそも名門って何なの?<2020年11月30日>

10番のティーグランドにあるタイガーウッズ記念碑(?)

知人に誘われてタイカントリークラブに久々に行ってきました。十年振りぐらいかな? 基本的にはプライベートコースですが、メンバー同伴なしでも休日午後スタートのラウンドは可能です。

とは言え、一般的なパブリックコースに比べるとグリーンフィーも格段に高いので、当然、メンテナンスは極上だし、クラブハウスも落ち着いた雰囲気。お客でごった返していることもないので、せかせかと慌ただしいゴルフをさせられることもありません。

久しぶりのラウンドでしたが、欠点が見つからない、相変わらず素晴らしいゴルフ場でした。こんなコースで毎週、お金の心配なしにゴルフできたらサイコー、そんな御身分の方が羨ましいっす。

それから、いかにもタイカントリークラブらしいのが、白人プレイヤーが多いこと。もうそれだけで、なんだか高級感が増しちゃうんですよね。

ところで、タイカントリークラブは『タイの名門ゴルフコース』と紹介されることが多いですが、私は若干違和感を覚えます(このサイトでも名門、名門って紹介していますが。笑)。もともと名門の定義とは、ネットで調べますと『由緒ある門地・門閥』。つまり、『然るべき出自で、かつ歴史もある』ということです。

まず、タイでは歴史あるコース自体が非常に少ないです。タイ最古のゴルフ場は、王室の保養地ホアヒンにある、1924年開業のザ・ロイヤル・ホアヒンGCと言われておりますが、べつに、王室御用達のプライベートコースではなく、ずっとリーズナブルなパブリックコースでした。

バンコク郊外に1973年開業、1975年にワールドカップを開いたナワタニGCは、古いと言えばまあ古いですが、例えば日本の、廣野ゴルフ倶楽部が1932年、東京ゴルフ倶楽部が1913年開業と比べると、まだまだです。

それから先に挙げました廣野ゴルフ倶楽部、東京ゴルフ倶楽部などは、会員になるには、厳しい厳しい審査があり、選ばれた人とそのゲストしかプレーできませんし、ゴルフ場の敷地内でのマナーの厳しさもハンパじゃありません。

ナワタニGC含め、タイの名門と紹介されるコースたちは、基本、お金があれば誰でもメンバーになれますし、サンダル、短パン履いてクラブハウスをうろつていも、メンバーから怒鳴られることはありません。

タイで唯一、名門を名乗る資格があるゴルフ場として思いつくのが、チャクリー王朝でも名君とされる、かの偉大なラマ5世に、今から100年以上も前に設立を承認されたロイヤル・バンコク・スポーツクラブ(RBSC)でしょうか。

2020年の現時点でも、お金があるだけでは入会できないタイ唯一のゴルフクラブです。『然るべき出自で、かつ歴史もある』が揃っています。ただ、競馬場内の狭いコースですので、メンバーになる魅力があるか? と問われそうですが。

で、タイカントリークラブに話を戻しますが、確かに、タイゴルフ界の中では上位に位置する、高級なゴルフ場であることは間違いありません。ですが1996年、リニューアルオープン(それ以前のタイカントリークラブはしょぼいコースでした)なので長い歴史も、伝統もまだまだ。

ただここも含め、タイ的な『お金のある人のために利益重視で経営されているプライベートなゴルフ場。ただし、ゲストは大歓迎』という考え方では、重厚さを備えた名門と呼ぶに相応しい風格を養っていくことは難しいでしょう。

そもそも、タイカントリークラブもその他のコースも、そんな堅苦しい方向を目指していないハズですし。

ゴルフ場のメンバーであることに過剰なステータスを求めず、お金を払ってゴルフを楽しむ、というシンプルな目的を持った人たちのためのゴルフ場であって、それ以上でも以下でもない潔さが、タイゴルフのブレない理念だと私は思います。ですから、今後も、本当の意味での名門ゴルフ場はタイには存在しないことでしょう。

とまあ、頼まれもしないのに、氾濫する〃タイの名門〃に一言しちゃいました。スイマセン・・・(当サイトでも〃タイの名門〃を乱発していますが・・・)

ところで、最近パターが調子いいです。

ある年配のプロゴルファーの方からプレゼントしてもらったオデッセイのホワイトホット、センターシャフトのマレット(#5)が炸裂気味で、ここ一番で入ってくれるので滅茶苦茶助かっています。ダボ率減って、バーディー率が上昇中。

パターなんか、何使っても一緒だから、好み優先でいいでしょ? と生意気な考え方で、ピンタイプにこだわっていましたが、私の感覚にはセンターシャフトのマレットがぴったり、少なくともピンタイプよりもいいことは間違いないようです。

私にピッタリというより、何十年もゴルフの経験を積んだプロゴルファーの方が進めてくれるぐらいですから、実は万人に最適なパターなのかもしれません。一度、お試しあれ。