パタビアセンチュリーGCで、ゴルフ場経営も当たり前だがマーケティングが大切ということを実感する<2020年9月13日>

パタビアセンチュリーGCで、ゴルフ場経営も当たり前だがマーケティングが大切ということを実感する<2020年9月13日>
クラブハウス
砂利の駐車場
整備された入口

今日は、チョンブリのパタビアセンチュリーGCに行ってきました。モータウェイに入ってパタヤ方面へ進み、71キロ地点過ぎの9番出口から344号線へ降り、ラヨン方面へ40分ほど走ると到着します。

個人的には、344号線は常に工事中のイメージもありますし、バンコクから1時間以上かかるため『近い』という印象はなく、どちらかと言えば『遠いな』という部類です。メインの顧客ターゲットはチョンブリ、パタヤ方面在住者でしょうか。

近くにはグリーンウッド・ゴルフ&リゾートトレジャーヒル・ゴルフ&CCもあります。バンコクから約120キロ、1時間40分ほどの距離です。

余談ですが、ゴルフ場の名前にあるパタビア。テイキンザクラという植物がありタイ語でパタビア(ปัตตาเวีย)という学名がつけられていますが、ゴルフ場のロゴはパイナップル。タイで育てられているパイナップルの種類にパタビア種(สับปะรดปัตตาเวีย)があるので、こちらの意味かと思います。このあたり、パイナップル畑が多いんですヨ。

このコース、私は2008年ぐらいに一度ラウンドしたと記憶。

当時はチョンブリセンチュリーCC(開業は1996年)という名前で、『プライムシティーか、チョンブリセンチュリーか』と言われるぐらい、つい数年前まではタイのヤバイゴルフ場ワースト10に間違いなく入るような、なかなか無残なゴルフ場でした。

そのときのグリーンフィーは100バーツ(!)で、荒廃した雰囲気漂うコースの入り口には大きな看板で『ゴルフ場売ります』って出てました。クラブハウスは単なる小屋で、シャワールームもロッカーも、高校の運動クラブの部室の方がまだましなぐらいの壊れよう。コースは干からびちゃって、どうでもいいや状態。ただし、レイアウトはなかなか面白かったような気が。。。。

あれから10年以上経ち、チャーンビール(เบียร์ช้าง)でお馴染みのTCCグループの系列となり、名前も一新し、コースもクラブハウスも素晴らしくなったようなので行ってきました。

で、到着した第一印象はもう別のゴルフ場。コース入口からキレイに整備され、クラブハウスに向かう途中の、右手の9番ホールは芝が青々敷き詰められ、そしてクラブハウスも凄く立派な建物に。ただし、駐車場は砂利のままでしたが・・・

というワケで、チョンブリセンチュリーCC時代の黒歴史は忘れて、新生パタビアセンチュリーGCを楽しむことに気持ちを切り替え。

日曜日の朝スタートでグリンフィー、カート、キャディ込みで1950バーツ。好きな料理を1品頼める(200バーツまで)食事券1枚付き。これはリーズナブル。バンコクやパタヤ周辺のコースと比べると、なかなかお値打ち、というか立地にふさわしいプライシングは、ゴルフ場が自身の価値をよく理解していますね。

もともと著名なコース設計者(Robert McFarland氏)の手によるコースだったため、やっぱり、ちゃんとメンテすれば、見違えるようなコースになりました。特に、ずっと向こうに山が見える1番ホールの長い打ち下ろしは、バンコク周辺のフラットなコースに慣れているゴルファーなら、かなりやる気が出てくる景色です。

最近レポートした、ゲートウェイ工業団地や304工業団地方面の設計者不明のなかなか無味乾燥なコースと比較にならないぐらいゴルフ場らしいゴルフ場です。やっぱりこうでなくっちゃネ。

ただし、期待したほど面白いレイアウトではありませんでした!

ティーグランドから見えるフェアウェイは広く、緊張するようなドライバーショットを打つ場面はほとんどありません。グリーンを狙うセカンドショットも、アンジュレーションも少なくハザードがあまり効いていないため、落ち着いて狙えます。大叩きの可能性は少ないく、どちらかと言えば、簡単なコース。

対象としては、平均スコアー100~110前後でこれから100切り、90切りを目指したい方にはいい練習になると思います。毎回、ベストスコアーを狙えるコースです。一方、ハンディ10以下の上級者は白ティからですとちょっと退屈かもしれません。

私の見解ですが、おそらく、大まかなレイアウトは設計通りとし、細かなレイアウトは進行スピードを考えてあえて広くしたり、ハザードを削ったり、小さくしたりして、難易度を下げているのではと考えます。

メンテナンスは全体的にしっかりしています。きっちり整備されており、ほぼ隙がありません。

この日は、深夜に雨が降った後のコースでラウンドしましたが、フェアウェイもラフもぬかるんでベチョベチョという事態にはなっていないので、ドレインパイプもしっかり埋め込まれている模様です。

特に、グリーンは丁寧に管理されており、色がまだらになっているホールもありましたが、転がりも滑らかで3パット連発間違いなし!笑

約1か月ぶりのラウンドでしたが、白ティからだったためか、前半43、後半41の84とまずまずのスコアーで回ることができました。パットは全然良くないのですが、珍しくダボはなし! なので、いかに易しいコースかお分かりいただけるかと思います。 

話変わりますが、このコースを経営する、TCCグループは完全メンバー制のラチャプルックを頂点に、タイ国内で数か所のゴルフ場を経営しており、ゴルフ場運営の経験は豊富です。

他に、酒類の製造販売、大規模小売店舗運営、大型ホテル&リゾート運営、日用品製造販売など多様なビジネスを展開してる、いわゆる投資業がメインビジネスで、このパタビアセンチュリーGCに対しても、顧客の満足度に対する費用対効果を細心に計算し、効率的な投資を意識していると強く感じました。

国際空港がドンムアン空港からスワンナプーム空港へ移り、それにともない政府主導で観光から産業まで、チョンブリ、ラヨンというタイ東部を活性化させる政策のもと、交通網だったり、観光インフラが整備され盛り上がってきたことで、目を付けたのだと想像します。

・街からは少し遠いが、リーズナブルな価格設定
・小さいが清潔で機能的なクラブハウスを新築。駐車場は砂利のまま
・上等なメンテと、進行スピードを重視した易しいレイアウト

コロナ禍の最中ですが、朝からずっとプレイヤーが詰まっているのは、経営者の戦略が支持されてる証拠です。

末永く営業して欲しいですね。いろいろ勉強になりました! 
※記事にコメントいただけると大変嬉しいです!
 

1番打ち下ろし
1番セカンド
1番グリーン
2番ティショット
2番セカンド地点
2番グリーン手前
2番グリーン
3番ティグラウンド
3番セカンド地点
4番パー3のグリーン。池越えではない。
5番ティグラウンド
5番グリーン
6番ティグラウンド
6番セカンド地点。左に池あるが右が広い
7番パー3
8番ティグラウンド
8番セカンド地点
ティグラウンドから見て、木の右側は小さな池だが効いていない
9番ティグラウンド。左奥の車道すれすれにOB杭
9番グリーン
9番グリーンを離れたところから。奥に見える広がりがイイ感じ
10番ティグラウンド
10番セカンド地点
11番ティグラウンド
11番、バンカー越でグリーンを狙う
12番ティグラウンド
12番グリーン
13番、115ヤードのパー3
14番ティグラウンド
15番ティグラウンド
16番ティグラウンド
17番ティグラウンド
18番セカンド地点
18番、グリーンから振り返る